引きこもり20年、もうすぐホームレス    in アメリカ

日本の大氷河期から逃れ、逃れて、三十路過ぎにアメリカにたどり着く。結婚できたらいいが、それから引きこもり20年!とうとう格安借家からも立ち退き迫られ、夫にも離婚を言い渡され、ホームレスになる日が、秒読みに・・・そんな中、昔書いたエッセイとイラストを見つけ、ブログに残しすことにした。

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装甲車と武装警官、我が家が包囲される!

今週のお題「人生最大の危機」

 

ある日の午後、

 

私と夫は、用事があり家を出た。

 

その頃住んでいた家は、大通りの反対側に面しており、

 

私たちはいつも舗装されていない小道を使っていた。

 

連日続いた雨のせいで、小道のいたるところに水たまりができていた。

 

空は曇っていて、水たまりにぽつぽと雨のしずくが落ちているのが見えた。

 

いつもと同じ光景・・・

 

では、なかった!

 

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向かいの家の塀に誰かがいる。

 

こちらからは、丸見えだが、どうやら隠れているようだ。

 

よく見ると・・・

 

それは、女性警官だった。

 

女性警官が私たちに気が付くと、

 

「今、この小道は封鎖されている。使うことはできない」

 

という。

 

「そうか、これから、この穴ぼこだらけの小道をなおすのだな」

 

「こんな穴だらけ、水たまりだらけじゃ、車が通れないもんな」

 

と私は考えていた。

 

夫は、

 

「自分たちは予約があるから、出かけなくてはならない」

 

と女性警察官に説明しだした。

 

 

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その時、

 

今度は、武装した男性警察官がこっちに向かって、走ってきた。

 

手には、長い銃を抱えている。

 

「えっ、何事!」

 

さらに続々と、ヘルメットをかぶり、防弾服に身を包み、

 

銃を抱えた警官がやってくる。

 

もう、ここから出られない。

 

私たちは、家の中へ引き返した。

 

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どうやら、我が家より2軒先の家包囲したいらしい。

 

さらに何台ものパトカーがやってきて、

 

我が家を含めて、近所一体を取り囲む

 

 

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もう用事どころではない。

 

キャンセルだ。夫は、

 

「家の周りを包囲されたから、外へ出られません」

 

と相手に伝えている。相手は、ただ、

 

「えっ!はっ?」

 

と驚いている。

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そうこうしている内に、事態は、おおげさになっていく。

 

キャタピラー付きの装甲車?がやってきた。

 

小さい戦車みたいに完全に防弾されていて、

 

黒くて、窓が異常に小さい。

 

砲台は、なかった。

 

始めて見た、あんな車・・・

 

あっ、写真撮らなくちゃ!

 

しかし、家の中からだと、うまく撮れない。

 

 

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そのうち、大きな盾を持った武装団がやってきた。

 

あ、こういうのテレビで見たことある!

 

テンションがあがる私。

 

盾には、顔の高さのあたりに穴が開いていて、そこからを出していた。

 

そして、犯人を威嚇でもしているのだろうか、

 

集団で蟹のように、右へ左へと移動している。

 

リズミカルにザッザッと動く音が聞こえる。

 

 

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       ワクワク  

 

 

そして、スピーカーが鳴り出した。

 

どうやら、強盗が逃げてきて、その家の立てこもっているらしい。

 

言っていることは聞き取れないが

 

「お前は包囲されている」っていうやつだと思う。

 

「浅野山荘事件みたいじゃないか!」

 

(知らないけど)

 

しかしどうも迫力にかける。

 

駅の案内放送みたいだ

 

おい、もっと気合いれろ!

 

その私の願いがかなったのか、

 

ドカンと爆発音!

 

警官が、犯人威嚇のために、大きな音のする手榴弾?を投げたのだ。

 

あたりに煙がたちこめる。

 

 

 

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わーキタ、キタ、キター!

 

「流れ玉にでも当たったら、かなわないなぁ」

 

と言いながら、

 

電気釜のおかまをかぶり、

 

フライパンをベルトで、胸元の固定!

 

もう、すっかりお祭り気分!

 

ワク、ワク、ワクー

 

 

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そうこうしているうちに、最初に女性警官を見てから2時間経過・・・

 

駅内放送以外、あまり動きがない・・・

 

つまんない・・・

 

 と、思っていると、装甲車が例の家の庭に侵入!

 

装甲車の後ろには、警察官がびっしり、張り付いている。

 

 

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・・・結果は最悪のものとなってしまった・・・

 

私の心配が的中してしまった・・・

 

 

そう、流れ玉に当たってしまったのです。

 

 

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なんてウソー!

 

何が起こったか、はっきりわからないまま、

 

装甲車も警官も帰ってしまったのです。

 

私の家の窓から見えないところで犯人が捕獲されたらしい。

 

そりゃ、ないよー!

 

こんな幕切れひどいじゃないか!がっかり!

 

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それにしても、イヤー、アメリカって、

 

ほんっとうに怖いところですね。

 

サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ (淀川長治)

 

 

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現在の私の感想・・・

 

「浅間山荘事件」とか「淀川長治」とか

 

古すぎるだろ!

 

私は遺跡か!埴輪か!土偶か!(あっ、土偶だった)

 

 

note.mu

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