引きこもり20年、もうすぐホームレス    in アメリカ

日本の大氷河期から逃れ、逃れて、三十路過ぎにアメリカにたどり着く。結婚できたらいいが、それから引きこもり20年!とうとう格安借家からも立ち退き迫られ、夫にも離婚を言い渡され、ホームレスになる日が、秒読みに・・・そんな中、昔書いたエッセイとイラストを見つけ、ブログに残しすことにした。

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夏休み、トレックアメリカで行く、アメリカ縦断の旅 2

トレックアメリカでは、

 

それぞれの係を決め、

 

助け合うシステムを使っている。

 

例えば、

 

  • 荷物をバンの上に上げたり、下したり、する係。

 

  • 買い物係。

 

  • 料理、片付け係。

 

なのだ。

 

料理、片付け係は、三人一組で、

 

三日間料理、三日間休み、三日間片付けという、ローテンションだった。

 

私は、ドイツ、デンマークのギャルズと同じグループで、

 

この係になった。

 

 

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ある時、イタリアの男の子が、

 

「本場の人が作ったパスタを食べたい。」

 

と皆に言われて作った。

 

彼はパスタを茹でて、その上にオイルを少しかけた。

 

そうしたら、ドイツの女の子が、わめきだした。

 

「信じられない!それがイタリアのやり方なの!」

 

彼女がイタリアの子を罵倒する理由がちっともわからない。

 

私は、パスタのことなど、ちっとも知らない、

 

アジアの小島から来たが、

 

茹でたパスタにオイルをかけるぞ。

 

そうしないと、みんなくっついてしまうのでは、ないのか?

 

 

そんな彼女らと料理を一緒い作るのは不安だった。

 

 

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                     Let's cook !

 

 

第一日目。

 

私たちは、カレーを作ることになった。

 

カレーは、アウトドアの定番

 

「楽勝でしょう」

 

と作り始めた。

 

私は野菜を切るのを、二人に指示したりした。

 

ドイツの子がまた、わめきだした。

 

「あなたは、ちゃんと作り方を見ながら、作っているの!?」

 

「水はもっと足したほうがいいんじゃないの!?」

 

カレーだぞ。

 

作り方なんか、いちいち見る必要あるか?

 

ともかく、私を信用しないで、ぴーちく・ぱーちく、うるさい!

 

「私はカレーを100回作ったことがあるから、大丈夫」

 

と答えた。そうしたら

 

「あなたがわかっているのならいいわ。」

 

「私たちふたりはごはんを炊くから、あなたがカレーをつくって。」

 

と言い出した。

 

それは、少し不公平ではないか、と思ったけど、

 

大口をたたいた手前、仕方ない。

 

承知した。

 

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                         Let's cook !

 


私のカレーは、問題なくできた。

 

でもごはんは、ひどかった!

 

べちょべちょなのに、芯がある

 

食べれたもんじゃなかった。

 

シチューみたいにしゅっちゅうかき混ぜていたから、嫌な予感はしていたが・・・

 

ここまでひどいとは・・・

 

ごはんというものは、そんなに作るのが難しいのかと、

 

皆でコメの袋の後ろに書いてある作り方を読んだ。

 

One cup water, One cup rice

 

一体、これのどこが間違えようがあるのだ?

 

せっかかのカレーも、ごはんなしで、みんなの満足を得ることはできなかった。

 

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二日目。

 

今度は、カレーより、もっと簡単な照り焼きチキンを作ることになった。

 

今度は、私がごはん当番になった。

 

One cup water, One cup rice

 

説明どうり、計った。

 

そうしたら、またまた、ドイツの子がくってかかってきた。

 

「あなた、昨日のことおぼえていないの!」

 

「あんなに硬かったでしょ。水をいれなさいよ!」

 

いや、「昨日のこと」って。

 

間違えたの、お前だから。

 

あれだけ昨日間違えたら、普通、もう引き下がって、人にまかせるでしょうが!

 

そう言いたいのをぐっとこらえて、

 

「昨日は、適量の水と、適量のコメじゃなかったから、いけなかったの。」

 

「今日はしっかり計ってやるから。」

 

と言うと、

 

「違うわ!もっと水を入れて!」

 

ここは、昨日の作戦でいこうと

 

「私は、ごはんを1000回炊いたことがあるから、大丈夫!」

 

と言った。しかし彼女はひるまない。

 

「私だって、そうよ!」

 

うそつけー。

 

昨日のような恐ろしいものを作っておいて、よく言うわ。

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しかし、彼女に押し切らてしまった。

 

「もっと、これくらい水入れて」

 

涙をのんで、彼女のいう、半分の量を水を足した。

 

彼女は不満そうだったが、私は泣きそうだった。

 

 

時間がかなりたっても、水は全然減らなかった

 

でも彼女らは

 

「ほらお米、もう柔らかいわ」

 

と喜んでいるではないか!

 

そして

 

「できあがり♡」

 

とざるにごはんをザザーとあげ、お湯をザバーサバーと切った。

 

それは、めまいを起こしそうな光景だった。

 

できたごはんは、べちょべちょだったが、芯はなかった

 

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   もう~、イヤ~!

 



夕飯になった。

 

みんなそのごはんを食べて

 

Excellent!」

 

Perfect!」

 

と言うではないか!

 

いや、これのどこが!

 

これは、お米に対する冒とくだろ!

 

 

ここに、せめて、日本人、いや、アジア人の一人でもいてくれたら、

 

私のこの気持ちをわかってくれただろうに。

 

私は空を仰いだ。

 

 

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     そりゃ、ないよ~  

 

 

現在の私の感想・・・

 

そうか、そんなこともあったなぁ。

 

この時のババアは、それでも他人とコミュニケーションが取れていたんだな。

 

今は、テンションを何オクターブも上げないと、他人と会話できない。

 

そうすると、相手も疲れる。

 

ババアはもっと疲れる。死にたくなるほどに。

 

 


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