ゲテモノ専だった私の王子様・・・だから、ババアも結婚できたのか!謎は全て解けた!
世の中には、赤ちゃんをみて
「かわいい♡」
となる人はたくさんいる。
犬や猫、小動物でも同じだ。
人々は、「かわいい」ものを見て、
胸が「キューン♡」となり、心が癒される。
かわいい・・・か?
夫は、(現在の私から…もうすぐ「元」になるが)
かわいいものを見ても、
あまり心が動かされないようだ。
「あ、猫いるね、だから?」
という反応なのだ。
こいつは、冷血漢なのか?
そんな夫が、あるものを見ると「胸キューン♡」となる。
それを見るたびに
「ねぇ、見てみて。かわいい♡」
と言ってくる。
そのあるものとは・・・なんと・・・カラスだ。
えっ、これカラス?
夫の携帯の画面は、カラスの絵だし、
「カラス」という日本語は早々に覚えて、
両親がアメリカに来た時など、
道端にたむろするカラスを見かけるたびに、いちいち指して、
「カラス、カラス」と
教えてくるのだ。
両親は、そのたびに
「あぁ、そうだね、カラスだね」
と夫に合わせていたが、内心、
だから、何なんだー!
興味ねー!
と思っていたと思う。
だって実際、カラスはそこら中にいて、残飯をあさっている。
町を汚くし、鳴き声もうるさい。
ただ、黒いだけで、見栄えもよくない。
それでも、夫は、レストラン行って、食べ残しがあると
「持って帰ってカラスにあげよう」
と必ず言う。
そうやって、カラスに食べ物を投げるが、
カラスという動物は、ちっともこっちに寄ってこない。
ハトやカモメだったら、素直に、喜んでやってくるのに、
疑り深いカラスは、こっちを試すような動きばかりしている。
人の行為を素直に受け取らない、そのひねくれた根性が
見た目以上に、さらにかわいくない。
恐々と近くによってくるハトの無垢な愛らしさと対照的に
遠くから虎視眈々とこちらの様子を伺っているカラスは、本当に憎たらしい。
これ、ハト・・・か?
そして、私たちが去ったかと思うと、
さぁーとハトを追い払い、食べ物を掠め取っていく。
なんて、卑しい奴らなんだ!
私のそんな気持ちとは裏腹に、
夫はそんなカラスを愛おしいそうに見つめて
「カラスは、本当に頭がいいなぁ」
と感心している。
もう、惚れこんでいる・・・不思議だ!
ある日、夫が段ボール箱を抱えて帰ってきた。
中には、ケガをしたカラスが入っていた。
「アニマルシェルターに連れて行かなくちゃ!」
という夫。
え、カラスを?
そりぁ、かわいそうだけど、アニマルシェルターの人だって、迷惑だろう…
しかし、そうも言えず、車でアニマルシェルターに向かう私たち。
ふと、夫を見ると運転しながら、ボロボロ泣いている。
「えぇ、どうしたの?何かあったの?」
「だ、だって、カラスがかわいそうなんだもん。」
げっ、まじかー!
私は、夫を「なんて優しい人なんだ」とは全く思わず、
「すげぇ、変わってんな」
「こいつやべえ奴なんじゃないの」
と感じていた。
私は冷たい人間なのだろうか?
こんな夫が愛してペットにしていたのが「へび」だ。
「へび」の話は、次回に。
これは・・・ツチノコじゃん!
夫が「へび」以上にこよなく愛したペットがもうひとつある。
それは、10年以上も飼っていた・・・
なんと・・・ゴキブリだ!
これは・・・うんゴキブリだ!
彼が初めて、そのゴキブリ会ったとき、8センチ!もあったという。
彼は、感動して、ひとめぼれしてしまった。
そして、そのまま飼うことにした。
ゴキブリは、へびと違い、檻を掃除する必要もなく、
餌をわざわざ買うこともない。
ただ、食べ残しをあげて、放っておけばいいのだ。
ものぐさな夫が飼うには、ぴったりの動物だった。
そして、そのまま10年も一緒にいることになったという。
いやぁ、ゴキブリって、10年も生きるものなんだ・・・
ちなみにそのゴキブリは10年間、8センチのまま大きくならなかったそうだ。
夫といると本当に
「あなたの知らない世界」
をいろいろと味あわせてもらえるよ。
夫の胸を「キュン」とさせるもの・・・
- からす
- へび
- ごきぶり
そして・・・私?
そうか、そういうことだったのか!
謎は全て解けた!
現在の私の感想・・・
ゲテモノ専の夫は、
「ゲテモノ中のゲテモノ」である私を
20年飼いました。
なんと、ゴキブリの倍!
しかし、
「ゲテモノ専中のゲテモノ専」の夫でも、
私を一生飼うことは、無理だったか・・・
恐るべし!ゲテモノ!