引きこもり20年、もうすぐホームレス    in アメリカ

日本の大氷河期から逃れ、逃れて、三十路過ぎにアメリカにたどり着く。結婚できたらいいが、それから引きこもり20年!とうとう格安借家からも立ち退き迫られ、夫にも離婚を言い渡され、ホームレスになる日が、秒読みに・・・そんな中、昔書いたエッセイとイラストを見つけ、ブログに残しすことにした。

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喪女を煮詰めて、三十ウン年!王子が現れた?

「その日は、どのようにやってくるのだろうか?」

 

女の子だったら、誰でも

 

運命の王子様と結ばれる日を、夢見ていると思う。

 

デブスの私だって、そうだった。

 

 

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結婚した女性たちが言う

 

「初めて会ったときに『この人だ!』ってわかったの!」

 

とか

 

「赤い糸って、本当にあるのよね。」

 

(目、ウルウル)

 

というのを聞いて、

 

自分にもそんなことがいつか起きることを想像しては、興奮していた。

 

 

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小学校のころ、「エンジェル様」という遊びが流行った。

 

これは、「コックリさん」と全く同じものなのだが、

 

そこは子供、

 

「きつね」なら呪われるが「エンジェル」なら安全だという理屈で、

 毎日やっていた。

 

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いつも「エンジェル様」をやるメンバーに、

 

小柄でお雛様のような「夕子さん」という子がいた。

 

その子は、色白で、すべてが小作りで、いつも長い髪をおさげにしていた。

 

色黒で、大作りで、お母さんによって、いつも「ワカメちゃんカット」にされ

 

ていた、私とは対称的だった。

 

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それだけ違っていても、いつも気になることは同じ。

 

そう、クラスの男の子。

 

「ヨシキ君は、誰が好きですか?」

 

「コウジ君は、誰が好きですか?」

 

クラスで、ハンサムで運動ができる、人気がある男子のことを聞いてみる。

 

すると、いつも答えは同じ。

 

「夕子」

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「ショウタ君は誰が好きですか?」

 

「トモキ君は誰が好きですか?」

 

今度は中堅どころの男子のことを聞いてみる。

 

やはり、答えは、

 

「夕子」

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 こうなったら、乱暴で不潔なクラスの嫌われ者をことを聞いてみる。

 

「ゴロウ君は誰が好きですか?」

 

Micchiee

 

まじかー!そうくるか!夕子ー!

じゃなくて、「エンジェル様」

 

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他にもいろいろ聞いた。

 

「先生のお気に入りの生徒は誰ですか?」

 

「クラスの女子の中で一番かわいいのは誰ですか?」

 

「頭がいいのは?」

 

「モテるのは?」

 

答えは、すべて、

 

「夕子」 
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夕子のやろう、自分で動かしているだろー!

 

とは思ったが、言えなかった。

 

夕子、もとい「エンジェル様」に言われるまでもなく、

 

自分が、男子からも、先生からも人気がないのを自覚していた。

 

小学生にして、自分のランクをというものが、最下層なのをわかっていた。

 

ただ、改めて

 

夕子、じゃなくて「エンジェル様」に

 

ダメ押しされるのが、苦しかった。

 

 

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そこで、辛い現実のことでなく、明るい(かもしれない)未来のことを聞いた。

 

Micchieeは、将来、結婚できますか?」

 

「はい」

 

おっと、優しいところあるじゃないが、夕子!じゃなくて「エンジェル様」

 

「それは、誰ですか?」

 

「埼玉県に住む田中某(名前失念)」

 

そうか、私、結婚できるんだ~

 

このお告げ?は、長~い、暗~い、モテナイ子の「救い」だった。

 

 

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高校生になった。

 

さすがに「エンジェル様」のお告げ?なんか信じていない。

 

雑誌の「嫁かず後家シリーズ」

 

目を皿のようにして、読むようになっていた。

 

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現実の厳しさと戦いながら、

 

「今は醜いアヒルの子でも、いつか白馬に乗った王子様がやって来て、私は

白鳥になるの!」

 

「醜いアヒルの子」「かえる王子」の話を足して、二つに割ったようなこ

とを、夢見ていた。

 

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しかし、現実は、どこまでも氷で閉ざされた極寒の地

 

「このデブでブスな私を『好き』って言ってくれる人こそが、本当の愛の持

ち主なのよ!私は、その人を一生大事にするわ!」

 

と絶叫したかと思うと、

 

すぐに回りの友達に

 

「ねぇ、私って、そんなに魅力ないかな?」

 

と愚痴る。

 

「そんなことないよ・・・」

 

と彼女らに無理やり言わせる

 

本当、友達は、

 

このデブス!うぜー!

 

とどのくらい思っていたことだろう。

 

「本当に、ごめんね」

 

ここで謝っておきます。

 

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と、前置きが長くなったが、

 

永久凍土が融ける時がきた。

 

2000年、私はプロポーズされたのだ。

 

 

それは「埼玉県の田中某」では、なかった。

 

青い目をした金髪の美しい青年だった。

 

うっそ~~~!

 

と思うだろうが、本当である。

 

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私が生まれた時に取り上げた医者が藪医者で、

 

「へその緒」と共に、「運命の赤い糸」も切ってしまったのだ、

 

と「恋人」とか「結婚」とか、あきらめていた。

 

いや~、生きていてよかった。

 

ちなみに、

 

「初めて、会ったときに、ビビビッ…」

 

というのは、ありませんでした。

 

もしかしたら、運命の人は、まだ他にいるのかも!

 

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現在の私の感想・・・

 

あの時の美青年は、もういません。

 

時間って、残酷だね。

 

そして、あの時の「フィオナ姫」(シュレック)

 

は、「ジャバ・ザ・ハット」に進化しました。

 

 


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