引きこもり20年、もうすぐホームレス    in アメリカ

日本の大氷河期から逃れ、逃れて、三十路過ぎにアメリカにたどり着く。結婚できたらいいが、それから引きこもり20年!とうとう格安借家からも立ち退き迫られ、夫にも離婚を言い渡され、ホームレスになる日が、秒読みに・・・そんな中、昔書いたエッセイとイラストを見つけ、ブログに残しすことにした。

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ケチな友達と、餓死寸前、アメリカ旅行

私が勉強していた語学学校のあった場所は、ゲイで有名な町だった。

 

私は、せっかかそんな好条件?の町に住んでいるのだから、

 

どうしても「ゲイバー」とやらに行ってみたかった。

 

でも一人で行く勇気はない。

 

学校中の子に声をかけたが、私と一緒に行ってくれる子はいなかった。

 

そんな中、あるクラスメイトの友達が

 

「私も行ってみたい」

 

と言ってくれ、私は願いをかなえることができた。

 

それがソンヘイだった。

 

 

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そんなよしみで、急激に仲良くなった私たちは、

 

クリスマスバケーションを一緒にすごすことにした。

 

サンフランシスコ、ロサンゼルス、ラスベガス

 

2週間の旅に行こうと決めた。

 

ソンヘイは、私よりずっと若かったが、英語がペラペラで、頼りになり、

 

ホテルの予約など、本当に助けてもらってばかり。

 

また彼女は、好奇心旺盛で、頭がよく、アクティブな子だった。

 

なのに・・・

 

私にとって、この旅行は、とても辛いものになってしまった。

 

 

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ソンヘイは、とても倹約家で、

 

お金のことばかり気にしている子だったのだ。

 

それによって、一番困ったのは、

 

食べ物を満足に食べれなかったことだ

 

 

サンフランシスコの安ホテルでは、朝飯にコーヒーとドーナッツが出た。

 

このドーナッツを1,2つ余計に取っておいて、

 

これをお昼にしなければならなかった。

 

時には、夕飯もこれで過ごさねばならなった。

 

次のロサンゼルスでは、状況が悪化した。

 

ドーナッツがパンに変わったため、

 

これで昼、夜すべて賄わなくてはならなかった。

 

私は、いつもひもじくて、ガムを噛んで、空腹を紛らわしていた。

 

ラスベガスまで来て、やっとおなかいっぱい食べることができた。

 

ホテルが宿泊客に、バイキングのチケットをくれたからだ。

 

本当に餓死するかと思った。

 

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彼女のケチ、いや倹約家ぶりは、徹底していた。

 

 

サンフランシスコでは、最も安いレストランを選んで入ったのに、

 

さらに最も安い料理を探して、頼んでいた。

 

彼女はそのメニューが読めないので、指をさして注文したのだが、

 

会計の時に、実は食べたものは、

 

彼女が指さしたメニューの一つ上のもので、数ドル高かった。

 

「レストラン側の間違えだから、絶対にお金を払いたくない」

 

と言う彼女と、

 

「すでに全部食べてしまったのだから、お金を払え」

 

というレストラン側で、ものすごい言い合いになった。

 

私はたまらなくなって

 

「差額は私が出すから!」

 

と言っていた。

 

なんで、私が・・・と思ったが、

 

そうでもないと永遠にこの不愉快なやり取りが続きそうだったから。

 

 

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同じくサンフランシスコで、彼女は玩具のミニバスをほしがった。

 

ミニバスは、サンフランシスコのシンボルみたいなものだから。

 

でも、一番安いものを探すために3日かかった。

 

結局、彼女は2ドルのものを探しだした。

 

 

また、私たちは超格安ホテルに泊まっていたのだが、

 

彼女は、その枕銭1ドルを払うのを、かたたくなに拒否した。

 

私ひとりが払うのは理不尽は気がしたが、

 

旅行ガイドに「払うように」と書いてあったので、払い続けた。

 

他にも、バス代が高いと言っては、

 

年齢をごまかして、半額で乗ったりしていた。

 

アジア人が子供に見えるって、本当だったのね。

 

 

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写真も一枚も撮ってくれなかった。

 

「そこに立って」

 

カメラを向けてくるので、ポーズを取ると、

 

シャッターを押さずに、自分のカメラを、私に差し出してくる。

 

そして、私の立っていたところに彼女が立ち、

 

私に、彼女がいた位置に行って、彼女の写真撮れ、というのだ。

 

彼女が私にカメラを向けたのは、私を撮ってくれようとしたのではなく、

 

自分がどのように映るか、と確認していただけなのだ。

 

これは、2週間ずっと、一日に何度も繰り返された。

 

(当時は、フィルムカメラだったから、一枚でも無駄にしたくなかったのだろう。ましてや私のために使うなんて、我慢できなかったのだろう。)

 

私がごちそうすればよかったのだろうが、私だって、そんなに裕福ではない!

 

また、ケチな人といると、これ負け時とこっちもケチになるから、不思議だ。

 

 

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このケチさが、役に立ったこともあった。

 

ユースホステルで、車持ちの韓国人の男の子2人と仲良くなり

 

ユニバーサルスタジオとディズニーランドへの行きかえり、

 

同乗させてもらえた。

 

 

韓国人のお土産屋さんをしている人に一日市内を案内してもらい、

 

さらに夕飯までごちそうしてもらった。

 

これは本当にありがたかった。

 

 

また、ロサンジェルスからラスベガスまで行くのに、

 

超格安のバスに乗ることができた。

 

このバスは、ラスベガスの市街地から離れたホテルで、

 

カジノを楽しむ ロサンジェルス在住の韓国人専用のバスだった。

 

多分、カジノ側が集客のためバス料金も払っているのだろう。

 

ものすごい安いバス料金だったが、一定時間、そのホテルのカジノにいなければならなかった。

 

彼女が倹約に貪欲であったおかげで、いろいろな人に出会えた

 

みんな、本当に親切だった

 

コミ障の私には、絶対できない旅行であった。

 

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      グットジョブ   



現在の私の感想・・・

 

20年前には、私と旅行をしてくれる友達がいたんだな。

 

なのに、私のこの言いよう・・・

 

私の根性が曲がっているところは、変わっていないようだ。

 

 


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